布団から

考えていることの記録です。

日記 2021年7月29日

今日は勤め先の本屋でたくさん買い物をした。買ったのは18冊で、ほとんどが漫画。

こんなに買ったのには理由がある。日本語を学んでいるチェコの友人から、日本の漫画や本を送って欲しいとリクエストをもらったからだ。彼には雑誌を作った時にかなりお世話になったので、リストを作ってもらって、本をプレゼントすることにした。彼の分と自分の分と合わせて18冊買った。

比較的節制している方なので(収入が低いため…)パーっとお金を使って本を買うのはとっても楽しかった。困ったことに、本を読むよりも買う方が楽しいときすらある。持参した袋にパンパンに本を詰めて、それでも足りなかったのでレジ袋を買ってそこに入れてもらって帰路に着いた。

今日はその中から一冊紹介したいと思う。

水凪トリ『しあわせは食べて寝て待て』(秋田書店

一生付き合わねばならない病気になってしまった主人公・麦巻さとこ。週5日会社で働くことができずに週4日のパート生活になり、収入はガクンと減ってしまう。医者には「婚活でも」と言われ(最悪…)たが、大家さんの鈴さんとその息子との出会いをきっかけに古い団地へ引っ越すことに。この出会いがさとこの暮らしを少しずつ変えていく… といったおはなし。

新聞の書評に載っていたとかで母からのリクエストがあり、購入に至った一冊。次会えるのはワクチンを打ったあとだから秋頃…になりそうだけどとりあえず買っておいた。(母は保育士をしており、職場以外の人に全然会わない生活をしている。)

私も(主人公とは違うものだけれど)病気を患って会社を辞めて、今は週4でパート(!)している身なので、いろんな意味で刺さる言葉が沢山あった。

「確かに 週5日フルタイムじゃ体力的にちょっと…だなんてまさにシルバー世代の再就職だもんね」

(さとこが自分自身に対して思う言葉。わしも思ったことがあるぞ…。)

「あんたはキャリアウーマンになるんだとばかり思っていたからさ 命に関わる病気じゃなくても人生つまづいちゃうものなのね」

(さとこがお母さんから言われる言葉。これは言われたことはないが、そう思われているのかな、と思ったことはある…。)

一番心に残っているのは、友人は結婚して幸せな家庭を築いているのに自分は病気になってしまって会社を辞めて…言うさとこに、大家さんがかける言葉。

「こう考えるのはどうかしら 新しい自分になったのだって 
お金が無いなら無いなりに 体力が落ちたなら落ちたなりに 
けっこう楽しいことって起こるわよ」

今読み返してみても、またうるっとくるものがある。頑張れない自分に対して「ダメな自分になってしまった」 と思うこともあったけれど、そうじゃなくて新しい自分になったと思えばいい。新しい自分になったのだから、自分にちょうどいい頑張りがあるはずだ。体とお財布の声を聞いて自分なりに楽しく生活していこうと思うことができたら、それはとても幸せなことだと思う。

(こうやって自分で工夫するだけじゃなくてもっと支援とか必要じゃん、と思う部分もあるけれどね。)

タイトルの『しあわせは食べて寝て待て』の姿勢をとっている、その状態はすでにとってもしあわせだと思う。

 

今日はこの辺で。読んでる本、少しずつ紹介していきたいです。バイ!